えほんのかんさつ日記

わが子と読んだ絵本の記録

破天荒ばばばあちゃんの『いそがしいよる』

さとうわきこさんの『ばばばあちゃん』シリーズ。

破天荒なばばばあちゃんの行動に笑っちゃう!

 

「あれれ、言ってたこととやってることが変だよ~」って

ツッコみどころがわかってきた子におすすめ。

 

さとうわきこさん作、『いそがしいよる』をご紹介します。

 

 

さとうわきこ さく・え/福音館書店/初版年1987年
   

 

お星さまがきれいに輝く夜、ばばばあちゃんは夜空をずっと見ていたくて

ゆり椅子を庭に出してきます。

 

すると今度はお月様も姿を現してきて、なんてすばらしいながめ。

 

うちの中に入ってしまうのがもったいないと考えたばばばあちゃん

このまま外で寝てしまおうと、ベッドを庭に引きずり出してきます。

毛布と枕も忘れずに。

 

これで満足かと思いきや、

お茶の道具にテーブルに、夜中お腹がすいたときのためにレンジや冷蔵庫、

さらには本に目覚まし時計にたんすまで、どんどん持ち出してきます。

 

さあ、ばばばあちゃんは美しい夜空を堪能できるのでしょうか?

 

*********

 

いやあ、おもしろい!

 

ばばばあちゃんったら、ちょっと落ち着いて~(笑)

 

最初はおもしろさにピンときてなかったわが子でしたが、

 

読み聞かせながら

「夜寝るとき、そんなに必要かな?」「どんどん出してくるね~」

「お引越しみたいになってるよ」「星どうした?」

と私がツッコみをいれていくと、おもしろポイントが分かった様子でした。

 

それからは読むたびに私と同じように、

いや、もっとテンション高めにツッコむようになりました(笑)

 

 

本作品は『ばばばあちゃん』シリーズ第一作目。

 

作品を追うごとにパワフルになっていくばばばあちゃんも好きですが、

第一作の猪突猛進型うっかりばばばあちゃんも愛おしい。

 

何故かなと考えたら、この猪突猛進型うっかりさんって

子供あるあるなんじゃないでしょうか。

 

何かやり始めたなと思ったら当初と違うことしてて、

「あれ、〇〇やってたんじゃないの?」と聞くと

「そうだった!」って返ってくる。

 

おもちゃと小机出してきたと思ったら、

おもちゃをソファに置いたまま飛び跳ねてるとか。

 

着替え始めてたのに、

ストリップ歌謡ショー始まっちゃうとか。

 

声かけないとどこまでやるんだろって観察しちゃうときもありますが(笑)

 

大人でもありますよね、

探し物してたはずがすっかり忘れて手ぶらで帰ってくることとか。

(それはただのうっかり)

 

目の前のことに一生懸命になってる姿はとても愛おしい。

たとえ本来の目的からどんどん逸れていったとしても…見てるだけならおもしろい。

見てるだけなら、ね。

 

 

シリーズのほかの作品をいくつか先に読んでいたのですが、

私は『いそがしいよる』がいちばん好きかもしれません。

 

子供向け絵本の主人公がおばあちゃん?なんて思いましたが、

これは愛すべきキャラクター。

 

おばあちゃんだからいいんですね。

 

ふふっと笑って、おおらかな気持ちにさせてもらえます。

 

 

【読み聞かせた年齢】3歳5か月

【選んだ理由】ばばばあちゃんシリーズが好き

【入手方法】図書館で借りた

【うちの子のハマり度】★★★★★